カテゴリ:stairways to heaven?( 22 )

2006年 03月 23日
ターニング・ポイント
 台北と恆春の往復は本当に遠く、昨日は車に乗っている時間だけで14時間はあっただろうか。だがこれも大事な書類、そして一つの区切りをつけるためにはどうしても必要だった。いつも乗っている長距離バスを3時間も早く台北から出発して、昼過ぎには高雄についた。バスを降りる場所にいつものタクシー運転手が客を乗せるためスタンバっていた。この運転手っていうのが、部隊に配属された当初から高雄・林園間をオレたちを乗せてくれた人で、もうすっかり顔なじみ。「おぉ、阿本仔(台湾語で日本人の意、オレのあだ名にもなっていた)、久しぶり」なんて感じで挨拶を交わす。実は昨年末から訳あってあまり彼らのタクシーに乗っていなかったのだ。
 部隊が恆春にいるのは彼も知っていて、オレが恆春まで退伍令をもらいに行くというと、ちょうど恆春まで休暇で出てくる軍人を乗せに行くからついでに乗るよう声をかけてくれた。タクシーはかなり値が張るし、少し渋っていたけど、ずっと乗せてくれた人だし、最後にもう一度乗せてもらってもいいかなと思い承諾した。移動時間はここで実は1時間以上短縮された。タクシーはやっぱり速い。しかも”ついで”っていう事もあって、400元という破格の値段だった。色々思い出話したし、実に嬉しい出来事だった。
 恆春の軍営に着くと住んでいたテントは既に撤去され、宿舎への引越しのため数人が動いていた。部隊のその他の人は、訓練のためここから離れた野外にテントを張り、そこで生活している。それでも退伍令はここにある本部でもらう事になっていて、残っている長官から1年4ヶ月待っていたこの書類を手渡してもらった。作業をしていた数人と会話を交わすことが出来たが、そのほか大多数の人と最後に顔を合わすことが出来なかったので、残念だ。みんな訓練で大変なんだろうと思い、お金を長官に託しみんなに何か食べ物や飲み物を買ってあげるよう頼んで、軍営を後にした。
 台北へは長距離バスを乗り継ぎ帰ってきた。着いたのは早朝の4時ごろだった。PCで意外にもオンラインだった彼女としばし会話を交わし、どうしよもなく疲れたので少し仮眠をとった。移動していただけとは言え、これが結構疲労感を与えてくれる。
 そして今朝はそのもらったばかりの退伍令を持って区役所は兵役課に。久しぶりに行くこの場所で、兵役を終えたことを報告する手続きを。健康保険のほうでも手続きが必要だったのでついでに片付ける。更にパスポートに押されているあの「尚未履行兵役」という忌々しい判子の効用を取り消すため、雨の降る中構わず外交部へ向う。例の判子の下に「兵役管制取り消し」の判子が押される。これでやっと一息つける。後は荷物を片付けて日本に飛び立つだけになった。無事に帰れるのだ。
 3月27日の便で、日本に帰ります。
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by aynil24 | 2006-03-23 22:31 | stairways to heaven?
2006年 03月 17日
最後のあがき
 前回の休みからのべ20日間を経て、やっと今日休みになった。しかも6日間。で、更にめでたい事に、この6日間の休みが軍中の言葉で「退伍假」といい、そう、除隊前の最後の休みとなったのだ。休み明けにまた部隊に行き、除隊令をもらってくればそれでこの1年4ヶ月の兵役は終了となる。やっと、だ。もともと除隊まで週休2日で休むだろうと思っていたが、連長のはからいで3月の休み6日間を最後の最後に貯めて一気に休む事になった。連長に感謝、この方が色々と手続きなどがしやすいもの。
 さてこの20日間、もう部隊では先輩がいなくなって、自分が一番経験が多い「老兵」になって、通常除隊を待つだけの老兵は特に職務も与えられず、部隊が授業などしてる時は宿舎に残って留守してるだけになるんだけど、オレの場合はそれとは180度違って、この最後の20日間が一番疲れる日々となった。3月3日に、その次の日に部隊が恆春基地に進駐する前準備をする人員として先に恆春へ行き、部隊のために小雨の寒い中テントを張った。そう、この恆春基地の訓練はテント暮らしから始まるのだ。恆春名物の下ろし風に阻まれながらもテント張りは無事に進み、4日に部隊は到着しそのまま住み込んだ。そして、疲労困憊の日々が始まった。
 まずは訓練開始の式典に参加し、ここではトランペット兵としての役目を果たし、司令をトランペットで向かえた。この次の日にまた司令部に日本のお客さんが来て、通訳としてお呼ばれされた。今回は日本交流協会の方が司令部を参観し、この方はもう中国語が達者で通訳なんて必要なかった。それでもお喋りなどしたりした。名刺をもらったが、軍で交流協会の方と知り合えたのはとても大きな収穫だ。この日は恆春-左営と往復300キロの道のりを経て、部隊に戻った。その部隊といえば土日の休みに向けて片付けに入った。オレはといえば土日は軍営で留守し、月曜からはどんな日々が始まるのだろうかとやきもきしながら過ごした。
 月曜から始まった訓練は厳しいものではなかったが、オレたちは「歩兵」という事なので、とにかく歩きに歩いた。軍営から訓練場まで歩き、訓練場でも更に歩き、また歩いて帰る。装備、荷物もまた重くて、寝袋やらいっぱい物が詰まった重いバックパックを背負って、更にはそれぞれ担当している武器を手にしている。両肩は筋肉痛、足にはまめが出来放題。一日多い時で30キロを歩くこの訓練、昨日まで約2週間続けていた。本当に疲れた。

 昨日の夜10時に休みになり、疲労困憊の体を引きずってバスに乗って恆春から高雄に向う。これだけで2時間。更にいつもの長距離バスに乗って台北へ。全部で7時間かかって、今日の早朝5時にやっと到着した。だが、ここで休む訳にはいかず、まずはビザの手続きやエアチケットの予約を済まさなければいけなかった。これをちゃんとやっておかないと、せっかく除隊になっても日本に帰るのが延び延びになってしまうからね。そんな訳で、ちゃんと体を休ませたのは今日の夕方前からだった。
 この休みの間は、親戚に会って最後の挨拶をしたり、軍で知り合った友達とかとも会う予定。次に台湾に来るのはいつになるか分からないし、もう来る事はないのかもしれないしね。あぁ、そんな事はないか、仕事で来るかもしれないし。ともかく、2度と会わなくなるかもしれない人がいっぱいいるという事だ。やっと、だな。やっとこの時を迎えたのだ。
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by aynil24 | 2006-03-17 22:28 | stairways to heaven?
2005年 11月 21日
夜明け前
 CROWN cafe、偉い。おしゃれな店だとは思っていたけど、24時間営業だったなんて。夜行バスに乗って高雄についたのはいいが、やっぱり朝4時だとなかなか開いてる店もなく、駅ならもしかしたらって思って向かったが、全然閉め切られてるし。通りがかったこのいつも目にするCROWN cafeが開いていたから、ホットチョコレートを注文し店内へ。ここでしばし休憩。それにしても夜行バスは早かったなぁ。というか速かったってのが正しいか。深夜だと道も空いているので、もうハイスピードで突き進む。それでも思ったよりも実はついた時間はそれほど早くなく、いつもより20分早いくらいだった。スムーズに飛ばせても結局大して変わらないんだな。後で先輩に連絡して一緒に司令部に向かうんだけど、困ったことに雨が降ってきてしまっている。出費がかさみそうだな…。
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by aynil24 | 2005-11-21 05:00 | stairways to heaven?
2005年 10月 04日
もっと休みたい…
 早い。この4日間の休み、嫌に早く過ぎた。毎日どこかに出かけていたせいだろうか。それとも、あまりに久しぶりの休みで楽しみにしていたからだろうか。この休みから軍営に戻った後、また衛兵をやらなきゃいけない。しかも車や人員が出入りする正門の。大変そうだ。そんな嫌な仕事が待っているから、また更に時間を早く感じさせるのだろうか。まぁでも、ゆっくり休めたし、進めたかったHPの更新も出来たし、満足はしているけどね。次の休みはいつになるのだろう。多分2週間後になるだろうが、通訳の仕事とぶつかって延期になりそうな予感。てかその前に司令部に異動にならないかな。どうなるか分からないけど、また次の休みを楽しみに頑張っていかないとな。
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by aynil24 | 2005-10-04 11:21 | stairways to heaven?
2005年 10月 03日
ファイヤーウォール
 ファイヤーウォール、インターネットのセキュリティ関係の話でよく見かける言葉、この言葉がもしや元は軍事用語だったんじゃないかと、集中訓練クラスで授業している時に思った。部隊防御の話をしている時だったんだけど、異なる距離から、異なる種類の銃、砲などを同じ場所を狙って撃ち、そこに火力を集中させて「火の壁」を作って敵の侵略をせき止めるという作戦を教えてもらった。火の壁=ファイヤーウォール、PC用語であるファイヤーウォールもハッカーによる攻撃をせき止めるもので、軍事用語からの移植であることが想像される。ましてや台湾にも米国軍からそのまま学んだ作戦などが沢山あるから、中国語で言う火の壁も、ファイヤーウォールの直訳じゃないかと思って止まない。確かな語源の証拠はないけど、個人的には可能性がかなり大だと思っている。いや、絶対そうだ。
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by aynil24 | 2005-10-03 18:08 | stairways to heaven?
2005年 09月 18日
お金が無い
b0067086_1039391.jpg 給料が上がってちょっと経つのに、一向にお金が貯まる気配がない。それもそのはず、7月からと言うもの、休みになるとせっせと台北に戻ってきていたのだ。交通費ばかりでなく、台北に来ると一人でも外へ出かけて歩いたり食べたりしてるから、出費がかさんでいた。決して赤字にはならないんだけど、貯まるほどもお金は残らない。そして気が付けば今月なんて最初の週は3日間休みがあったものの、基本的に週休二日せいだったにもかかわらず、こうして台北に来ている。そりゃお金が出て行くわけだ。
 慣れない”異国”にあって、自分の家も無く親戚に頼るしかないのだが、この台北の伯父の家はもう既に自宅と化している。何故か。ここん家はオレの性格を知っていてか、適度に構ってくれなく、気ままな休暇生活を送る事が出来る。唯一鍵を持っているのもこの家のものだし、日本から持ってきている荷物もすべてここにある。自分の物があるっていうのは一番大きいかな、この家に戻ってくるのは。台北は軍営から遠いけど、結局は一番慣れている街でもあって、交通の便もよく自力でも気軽に出かけられる。
 はてさて、後2時間位すれば高雄行きのバスに乗っているわけで。左営にある陸戦学校に戻って明日から授業がまた始まる。そして今週末の金曜には自分の部隊に戻り、また休暇の予定も毎日何をするかさえ分からない日々が始まる。部隊は今何をしていて、オレが帰ったら何をするかなんて知っていても知っていなくてももうそんなに大事でもなく、重要なのは次の休みがいつになるかっていうこと。次に台北に来るのは、いつかな。
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by aynil24 | 2005-09-18 10:40 | stairways to heaven?
2005年 09月 05日
ねずみ色がよく似合う・・・
 伯父の買ってきてくれたお粥を朝食に食べながら、出かける前の準備をしている。今日はもう軍営に戻らなきゃいけない。今回の休暇、懐かしい友人と再会できたこともあって、いつもよりか収穫があった様な気がする。それに、昨晩は日本にいる彼女と、はっきりとした結論こそ出なかったものの、きちんと将来に向けた話し合いが出来て、全体的に実りのある休日を過ごせたと思う。とは言えどもやっぱり軍営に戻る今日この日って気分は暗め、ブルーを通り越してグレーな気分だ。
 それはそうと今日本(首都圏)では台風14号の影響で大雨になっているみたいで、ニュースを見ていると少し心配になる。都内でも浸水が激しいようで、ちょっと気にかかります。
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by aynil24 | 2005-09-05 10:28 | stairways to heaven?
2005年 08月 23日
猛烈な嫌気
 ついに来てしまった軍営に戻る日。5日間はこうして本当にあっという間に過ぎた。本当に楽しかった分、すごく早かった。休暇の最終日の行動パターンはいつも決まっている。11時ごろには出かけて外で食事をする。遅めに出かけた時はお弁当とかを買ってバスに乗る。17時前後には高雄に着いて、仲間達との待ち合わせ時間まで待ち合わせ場所近くのモスバーガーでのんびり。そしてみんなと落ち合ってタクシーに相乗りして軍営に戻る。永遠にオレの人生からこの時間、この行動パターンを削除してもいいと本当に思う。恋しい。日本が恋しい。彼女が恋しい。
 部隊は9月から基地訓練と言って実戦を想定した訓練に入る予定で、そのため12月の待つごろまで台湾の最南端の恆春に行く事になる。そうなると台北が本当に遠くなる。高雄に行くのだって2時間かかると言う。そんな訳で、次にこの日記がつけられるのがいつになるか、正直分からない。9月の休暇もどういう風に休むのか。何も分からない。
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by aynil24 | 2005-08-23 11:18 | stairways to heaven?
2005年 07月 03日
トランペット
b0067086_1216326.jpg はてさて、台北に来て自分のパソコンをいじるのはまた何週間後になるんだろうな。この点だけはかなり不便を感じている。軍営に戻ればトランペットがオレを待っている。ちゃんと練習しないとな。マスターしたいって言うのもあるけど、うまく吹けないと集中訓練の成果がなかったとみなされて、休暇を取り上げられる事もあるそうだ。そうはなりたくない。さて、昨日借りた本を読みながらバスに揺られるかね。やっぱし高雄は遠いなぁ。
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by aynil24 | 2005-07-03 12:17 | stairways to heaven?
2005年 06月 26日
ホームシック
 そして今日も朝からゆっくり過ごす。今回は伯母たちがそれぞれ用があってほったらかしにされていますが、それが本当は有り難かったりします。珍しく今回の休みはTVを見ることが多かったんだけど、「あいのり」を見たり、日本の番組で横浜中華街とか葛西臨海公園の水族館を紹介しているのを見ると、そりゃもうホームシックになったり。よく何気なく遊びに行っていた場所が、なんだかすごく遠い。
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by aynil24 | 2005-06-26 15:11 | stairways to heaven?